耳かきの後・プールの後に耳が痛いのは外耳炎かも?
外耳炎とは
鼓膜より外側の器官である外耳に炎症が起こっている状態です。
耳かきによる傷、引っかき傷などからの細菌の侵入によって発症します。また、傷がある状態でプールを利用したり、長時間イヤホンを使用することで、細菌の侵入を招きやすくなります。
主な症状
痛み、赤み、かゆみ、耳垂れなどの症状が現れます。外耳道の腫れ、膿がある場合には、難聴が加わります。
また、真菌(カビ)による外耳炎を発症した場合には、かゆみ症状が強くなります。
治療法
膿などがある場合にはその除去を行った上で、点耳薬や内服薬により治療します。
抗生物質を使用することもあります。
原因
耳かきによる傷、爪での引っかき傷などによって細菌が入り込み炎症を起こすことがほとんどです。
イヤホンの使い過ぎと外耳炎
イヤホンの使い過ぎによる外耳の傷、あるいはイヤホンを長時間使用することによる高温多湿の状態は、いずれも外耳炎の発症の原因になります。
こんな方は要注意
イヤホンは、今や多くの方が使用するものですが、特に以下のような使い方をしている方は注意が必要です。
- 毎日イヤホンを使用している。
- イヤホンを長時間使用することが多い。
- 隙間なく穴にぴったりとはまるタイプのイヤホンを使っている。
外耳炎は自然に治る?
軽度の外耳炎の場合、数日以内に自然に治癒することもあります。
耳かきやイヤホンの使用、プールの利用などは避け、耳の乾燥状態を維持するようにしましょう。
市販の薬を使うときの注意点
薬局でも、外耳炎の治療薬として塗り薬、点耳薬、飲み薬などが市販されています。
お急ぎの場合には、薬局を利用するのも一つの方法です。ただその際も、必ず薬剤師に症状を伝えた上で薬を選択するようにしましょう。
こんな時は耳鼻咽喉科へ
腫れがある、触ると痛い
腫れ、触ったときの痛みがある場合には、膿が溜まっている可能性が高くなります。耳鼻咽喉科を受診してください。
症状が3日以上続く
自然治癒を目指しても、また薬局で購入したお薬を使用しても症状が3日以上続く場合には、耳鼻咽喉科にご相談ください。他の耳の病気との鑑別した上で、適切な治療をいたします。
外耳炎を予防するには
耳かきは月に1度程度とし、強く引っかかないようにしてください。また、イヤホンの長時間使用も避けるべきでしょう。
症状が現れている場合や治療中の場合には、プールやお風呂などで潜らないようにしてください。
その他、ヘアスプレーや毛染め液などが外耳道に入って外耳炎を発症するケースも見られますので、こちらもご注意ください。
耳そうじの正しい方法
私たちの耳にはもともと、鼻や口と同じように自浄作用が備わっています。耳そうじは、月に1度程度で十分です。
また、耳かきの挿入は、耳の穴に入って1センチくらいの深さまでとしてください。それより奥は、皮膚が非常に傷つきやすくなっています。
外耳炎のよくある質問
耳かきが癖になっています。でも、耳かきをするたびに耳垢が取れるので、なかなかやめられません。
耳垢は取れるかと思いますが、それも本来は自然に外へと出てくるものです。耳かきは月に1度程度で十分です。あまり頻繁に行うと、外耳炎などのリスクが高まります。
竹でできた耳かきと綿棒、どちらを使えば良いですか?
耳鼻咽喉科としては、綿棒をおすすめします。硬い耳かきは力が入りますので、傷の原因になります。
外耳炎は再発しますか?
1度発症したことで再発しやすくなるということはありませんが、これまでと同じ習慣を続ければ、再発のリスクは高くなります。頻繁な耳かき、長時間のイヤホン使用など、外耳炎の原因を突き止めて取り除いていくことで、再発は予防できます。
外耳炎の場合、プールは入れますか?
治療を受け症状がないようであれば入っても構いませんが、潜らないようにしてください。